こんにちは!山川洋明です。
今日は「わからん殺し」の話をします。
- 知らないカードがとんできた
- 普通のレシピにはないハズなのに・・・
ワンピカードでは見たことのないカードに突然戦線をひっくり返されることが往々にしてあります。
これを「わからん殺し」と呼びます。
「知ってたら絶対対策できたのに!」試合が終わってそう思ったとしても後の祭り。
対戦相手も今日この瞬間のためだけにわからん殺しを用意してくることもあるからです。
先入観=悪ではない
わからん殺しを食らう一番の理由は先入観です。
「最近の青紫ルフィに8コストのルフィは入ってないな」→ルフィが飛んでくる
「赤緑スモーカーの速攻キャラはホーディだけだろう」→ドラゴンが飛んでくる

こういった先入観を持っていると、予期せぬ方向から想定外のカードをぶつけられてゲームプランが崩壊します。
しかし、先入観が決して悪いわけでもありません。
ある程度相手の動きや入っているカードを予想した上でゲームプランを組み立てていく方が、時間切れになる恐れも減り、プレイングも最適化されていきます。
現時点でワンピカードには2000種類近くものカードが存在します。相手が単色リーダーだとしても350種類近く、多色リーダーならおよそ700種類も採用されるカードの候補があります。
30分の試合時間の中ですべてのカードを思い出すのは無理です。
わからん殺しを食らってしまうのは、決してあなたが下手くそだからではありません。むしろ逆です。
Xで各地の大会結果に目を通し、強豪プレイヤーのデッキレシピを穴が開くほど頭に叩き込んでいる中級者以上の腕前だからです。
この域になると、トーナメントシーンで滅多に見ないカードを思考から排除します。余計なことを考えず、現実に起こりえる確率が高い事象に脳のリソースを割く段階だからです。
基本的にわからん殺しを食らってしまっても「交通事故にあった」と割り切った方がいいでしょう。
奇襲は弱者の兵法
「奇襲」という言葉をご存知でしょうか?歴史が好きな人にはなじみのある言葉です。
- 桶狭間の戦い
- 真珠湾攻撃
- 厳島の戦い
など、戦史には伝説的な戦いがいくつも書かれています。
圧倒的に不利な側が起死回生の奇襲で強大な敵を撃破する。ここに人類のロマンが詰まっています。
ワンピカードのわからん殺しはまさに奇襲の精神です。
とは言え、奇襲が歴史に名を残すのは奇跡的に成功したから書物に残されているだけです。
奇襲せざるを得ないほど追い詰められている側は、90%以上負けて歴史の闇に葬られています。
そもそも戦力的に有利な側は奇襲を仕掛けず、物量と練度で相手を押しつぶします。
桶狭間の戦いで名をはせた織田信長ですら、人生で奇襲をかけたのはこの一戦だけと言われています。
残りの戦いはすべて有利な側として物量で押しつぶしにかかっているのです。
夢もへったくれもありませんが、わからん殺しでかっこよく勝つよりも、素直に主要デッキを研究して練習量や質で圧倒する方が勝率は高くなります。
そして、奇襲と最初に呼ばれた戦法も、それが普通に通用することがわかれば定石として定着します。
たとえば緑紫ルフィミラーで一世を風靡したエレクトリカルルナも最初は奇襲カード扱いでしたが、一時期ほとんどの緑紫ルフィに採用されるまでになりました。

わからん殺しはほとんど失敗に終わっている
中級者以上のプレイヤーはわからん殺しを食らうと非常に落ち込みます。ひどいと三日三晩食事が喉を通らないくらいだそうです。
しかし、彼らは自分が未然に防いだわからん殺しのことは一切記憶に残っていないのです。
これは戦史で失敗した奇襲が歴史に残らないのと同じです。物量で勝利した側には未遂に終わった奇襲やわからん殺しは「存在しなかった」扱いになります。
したがって、中級者以上のプレイヤー視点では当たり前に勝った試合として記憶に残っていたとしても、対戦相手は秘伝の奥義を発動することなく敗れ去っていたのかもしれません。
筆者はわからん殺しを好むので、大会に出るたびに秘策を仕込ませています。不発に終わる試合は数え切れません。
そんなときは対戦相手もきっと「普通のデッキだったな」という感想を抱いて終わりです。
したがって、運よくうまく決まったわからん殺ししか誰の記憶にも残らないのです。

ちなみに、かつては奇襲の代名詞だったプリンも今では青紫ルフィの定番です。
ワンピカードの歴史を紐解いても、奇襲要因として定着したカードは実は数えるほどしか存在しません。
それでも諦められない!わからん殺しのロマン
わからん殺しのほとんどは歴史の闇に埋もれてしまいますが、それでもロマンがある以上、諦められないのが現実です。
戦史とは異なり、ワンピカードは失敗に寛容です。スタンダードバトルや交流会、ワンハッピーのデイリーバトルで実験ができます。
歴史上の戦いでは「実験だー!」なんて言って奇襲を試すことはできません。
カードゲームでは、大事な試合の前に別の練習試合の機会があります。
そういった場であれば、いろんなカードを試してあなただけの秘密兵器にたどりつくこともできるのです!
筆者の場合、最近赤緑スモーカーでフラッグシップバトルを優勝し、店舗予選も突破しました。
赤緑スモーカーに見慣れないドラゴンやネコマムシを忍ばせ、戦果をあげました。

大舞台でいきなり秘密兵器を試すのは度胸もいります。不発に終わった時の精神的ダメージはとてつもないものになります。
スタンダードバトルなどで見つけた秘密兵器を試し、小さな成果をあげてから大舞台に持ち込んでも遅くはありません。
まだ世に知られていない秘密兵器に気付ければ、勝率もうなぎのぼりです。
ぜひ、わからん殺しのロマンを追及してください!
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