はじめに
6月14日、新環境「師弟の絆」が始まって2回目となる大規模大会「チャンピオンシップ2024京都CS」が開催されました。
先週の北海道CSでは赤ゾロと緑ゾロが決勝戦で激突したのが記憶に新しいです。
今日は大会で見えてきた新環境の動向について、たっぷりとレポートしていきたいと思います!
参加者1100名超!京都CSに見るメタゲーム
京都CSはなんと1100名を超える参加者が集まりました!これだけのプレイヤーが集まると、現在の環境がどう動いているのか、そして今後のトレンドはどうなるのかが見えてきます。
まずは公式発表の分布を見ていきましょう!

新弾「師弟の絆」が発売されてから、環境は常に変動し続けています。今回の京都CSで特に筆者が注目したのは、以下の点でした。
- 青紫ルフィのさらなる増加!
前回の記事でも少し触れましたが、青紫ルフィがその強力な展開力と安定性で、さらに数を増やしていました。前回の北海道CSでは21%だったのが25%に増加。やはり、そのデッキパワーは新環境でも健在です。多くのプレイヤーから目の敵にされ、対策を講じられてきているものの、対策をはねのけてtier1に君臨し続けます。 - 緑ゾロの減少傾向?
北海道では19%の使用率を誇っていた緑ゾロですが、今回の大会では若干減少傾向にあるように感じました。これは、青紫ルフィの増加や、特定のメタデッキの台頭が影響しているのかもしれません。 - 青クザン激減と緑紫ルフィ台頭
北海道CSでは一定数のシェアを誇った新リーダー青クザンでしたが、京都ではその姿をほとんど見ることはありませんでした。ガープから多面展開は強力なものの、そのシェアは青紫ルフィや緑紫ルフィに奪われたと言っても過言ではありません。
緑紫ルフィは比較的何相手にも戦えるデッキであるため、当たり運や相性差を嫌った熟練プレイヤーたちの支持を集める傾向があります。 - 着実なエネル
前回の北海道CSでも密かに目を引いたのが黄エネルのシェアでした。大型キャラを連打し、終盤の攻防ではリーダー効果でライフを守り抜きます。
今後も5%前後のシェアを維持する見込みなので、頭の片隅に入れておくべき相手と言えます。 - アグロデッキは微増
赤ゾロ、赤レイリー、赤黄ベロ・ベティなどいわゆるアグロデッキはややシェアを伸ばしました。赤ゾロは前回の北海道で優勝したこともあり、明確にシェアを伸ばしています。
赤レイリーも青紫ルフィ相手に多面展開から攻撃回数を稼いで圧倒するポテンシャルを秘めています。
11弾環境で活躍した赤黄ベロ・ベティも前回同様4%前後とシェアを維持しています。 - 黒ルッチも密かにシェア回復
アグロデッキの微増に呼応するかのように、アグロキラーである黒ルッチもシェアを回復しています。
そして、その他20%。ワンピカードの特徴ですが、特定のリーダー1人に人気が集中するのではなく、多種多様なリーダーに人気が分散されます。
したがって、特定のリーダー1人をガンメタ(そのリーダー対策のカードをこれでもかと詰め込みまくること)があまり機能しません。
たとえば、青紫ルフィを絶対倒すぞと意気込んでも、予選9ラウンドで当たるのはせいぜい3試合。あと6試合は他のリーダーをしっかりと倒さないと決勝ラウンドには進めないのです。

波乱のベスト16
決勝ラウンドに進んだ16名の内訳は次の通りでした。
こちらも公式発表を一緒に見ましょう。

まず目を引くのは圧倒的青紫ルフィの通過率です。使用率25%も目を見張ることながら、決勝進出者の50%も青紫ルフィが占めたのです。
デッキ選択において青紫ルフィを選ぶのは圧倒的な正解でした。どれだけ対策を施されても、結局はねのけてしまうのです。
また、苦手なアグロデッキを緑ゾロが駆逐してくれたのも大きかったと言えます。

前環境では赤ゾロや赤黄ベロ・ベティとの遭遇率も高かったのですが、今環境ではそこまで高くありません。
二番人気だった緑ゾロは誰一人決勝ラウンドへ進むことが叶いませんでした。アグロデッキを駆逐したものの、その結果上位卓に生き残るのは大量の青紫ルフィでした。その青紫ルフィに斬られてしまうのです。
決勝ラウンドで2番手につけたのは緑紫ルフィでした。使用率10%ながらも決勝卓の20%の席を占めました。大躍進と言ってもいいでしょう。

緑紫ルフィはサンジ&プリンからの怒涛の多面展開が強烈です。複数のキャラ展開から一気に攻撃するため、盤面を一気に制圧します。
緑ゾロ相手にはキャラたちをレストにされて叩かれてしまいますが、多面展開により、キャラがある程度は生存します。生存したキャラたちで猛攻撃を仕掛けられれば、ゾロ相手にもいい勝負を繰り広げられます。

新リーダーからは赤レイリーが2人。使用率4%にも関わらず、決勝卓の12.5%(2席)占めたのはその実力を見せつけたと言えます。
そして、残る席を二種類のナミや黒ルッチの姿が占めることになったのです。
決勝トーナメントでは、青紫ルフィを倒しにきたリーダーたちが躍進し、最終的には黒ルッチと青ナミが激突することになり、青ナミが戴冠したのでした。
京都CSで見えた今後のメタゲーム
京都CSが終わり、次はいよいよ東京CSです。一週間ごとに環境が目まぐるしく変わっていきます。
青クザンが一週間で姿を消し、今回二番手だった緑ゾロが決勝ラウンドに進出できなかったことで、シェアを大きく下げる可能性があります。
こうなると、アグロデッキが台頭し、青紫ルフィの牙城を崩すのかが注目されます。
環境の中心は来週も青紫ルフィであることは間違いありません。試合が長引けば、その潤沢な手札と高コストキャラの展開力で、多くのデッキに対して有利に立ち回ることができます。
しかし、特定のアグロデッキに対しては相性の不利も存在します。この相性をどう乗り越えるのかも見所です。
そして、決勝ラウンドに現れた青ナミや黒ルッチ、そして赤レイリーの存在は、現在の環境に対する新たな答えを示している可能性があります。

青ナミはメタゲームの隙間を縫って、忘れたころにやってきます。普通に攻撃すると効率よく山札を削られてしまうので、工夫してアタックしないといけません。周りに青ナミ使いがいないと、練習機会もほとんど得られません。青ナミは伝統的に速攻キャラを擁するデッキ相手には不利がつき、そうでないデッキ相手にはとてつもない強さを誇ります。
黒ルッチは、強力な除去能力で相手の盤面を徹底的に破壊します。赤ゾロや赤黄ベロ・ベティなどアグロデッキを持ち込むプレイヤーが多ければ飛躍が予想されます。
赤レイリーは、小型キャラの展開とリーダー効果による多面攻撃で、相手のライフを効率よく削り取ります。青紫ルフィに対しては大型キャラを出す前に、アグレッシブに攻め切る戦略が有効です。
これらのデッキが上位に食い込んできたということは、ただ強いデッキが勝てるというものでもないことを意味します。
環境の主流デッキに対して、明確な「メタ」を張ったデッキが成功した結果と言えるでしょう。
おわりに
12弾環境は師弟の絆が発売されて2週間がたちました。すでに毎週のように環境が目まぐるしく変わっています。
エリア大会東京CSではどのような変化が見られるのか、非常に楽しみです。
選手として参加される方も、応援される方もぜひがんばってください!
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